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【カルシウム】体内での働き・摂取量の目安【科学的解説】

【カルシウム】体内での働き・摂取量の目安【科学的解説】

どーも、まことです。
今回の記事では、カルシウムの働き、摂取量の目安、過剰摂取/不足するとどうなるかについて科学的根拠に基づいた解説をしていきます。

本記事は主に、厚生労働省が発行する日本人の食事摂取基準(2020年版)に基づいたデータを紹介します。

そのままの文章はかなり読みにくいので、本記事では要点をまとめたり、補足を追加して紹介しています。

カルシウム(Ca)とは?

カルシウム(Ca)とは?

カルシウムは人体の健康に必要なミネラルの1つです。

骨や歯を強くするというイメージが強いと思いますが、実際に体内のカルシウムの99%は骨と歯に存在します。
残りの1%は血液や細胞に含まれています。

 

カルシウムの効果

カルシウムの効果

カルシウムはほかのビタミン・ミネラルと同様に、十分な摂取量があれば、それ以上に摂取するメリットは基本的にはありません。
なので、基本的には、欠乏症を予防するために摂取するというイメージです。

例えば、カルシウムが不足すると、骨折のリスクが高くなるとの報告*2がありますが、必要以上にカルシウムを摂取しても、骨折のリスクは低くなりません。

ただし、限られた場面において、高用量のカルシウムのメリットが報告されています。

・子癇前症のリスクの低減*3
・PMSの症状の軽減*4

それぞれ解説します。

子癇前症のリスクの低減
1000mg/日以上のカルシウム摂取が子癇前症のリスクの低減させる可能性があることが報告されています。*3

子癇前症(しかんぜんしょう)は妊娠中に高血圧やタンパク尿を特徴とする疾患である。 通常、妊娠後期に発症し時間が経つにつれ悪化する。 重い疾患には赤血球の破壊、血小板減少症、肝機能障害、腎機能障害、浮腫、肺水腫による息切れ、視覚障害がある。 子癇前症は母親と赤ちゃんの両方の転帰不良のリスクを増加する。
(Wikipedia 「子癇前症」より引用 最終閲覧日20年6月22日)

 

PMSの症状の軽減
いくつかの研究でカルシウムの摂取がPMSの症状の軽減をさせると報告されています。*4 *5
PMSの症状の軽減とは具体的に、気分の改善や痛みの軽減、食欲をコントロールできるようになるなどです。

*4の論文では、1,200mg/日のカルシウム摂取で効果が得られたと報告しています。
そのほかにも*5などいくつかのPMS症状に関する論文を確認したところ、およそ1,000~1,300mg/日の摂取で効果が得られるようです。

上記の2つの効果を得るためのカルシウム摂取量は、高用量といっても、過剰摂取の基準である”耐容上限量”よりは少ないため、試してみるのもありかもしれません。

 

カルシウムの摂取量

カルシウムの摂取量

日本人の食事摂取基準(2020年版)によると、18歳以上男女の1日あたりのカルシウムの推奨量は下記です。

男性:700~800mg/日
女性:600~650mg/日

 

過剰症【摂りすぎると・・・】

過剰症【摂りすぎると・・・】

カルシウムの過剰症には、下記のような症状が知られています。*6

・高カルシウム血症
・高カルシウム尿症
・軟組織の石灰化
・泌尿器系結石
・前立腺がん
・鉄や亜鉛の吸収障害
・便秘

 

日本人の食事摂取基準(2020年版)によると、カルシウムの過剰摂取の目安となる耐容上限量は男女共通で下記のように設定されています。

男性&女性:2500mg/日

 

欠乏症【不足すると・・・】

欠乏症【不足すると・・・】

カルシウムの欠乏症としては、骨密度の低下・骨折のリスク増加があります。*7

とはいえ、カルシウムの摂取量と骨折のリスクに関連性が見られなかったという報告*8もあり、カルシウムの摂取のみでは、骨密度の低下を防ぎ、骨折のリスクを低減することができない可能性があります。

 

カルシウムの摂取方法

カルシウムの摂取方法

カルシウムは、通常の食品からでも、サプリメントからでも摂取できます。
とはいえ、通常の食品から摂取することがおすすめです。
理由は、カルシウムが豊富な食材を選べば比較的容易に推奨摂取量を満たすことができるからです。
加えて、カルシウム以外の栄養素も摂取できます。

カルシウムの供給源としてメジャーな牛乳には、カルシウムのほかにビタミンDやカリウム、マグネシウムなどを含み、これらも骨を強化するのに役立つ栄養素です。*9

 

カルシウムを多く含む食材

カルシウムを多く含む食材

最後に、カルシウムを多く含む食材を紹介します。

カルシウムを多く含む食材としては、牛乳がメジャーですが、そのほかに骨ごと食べられる小魚などもカルシウムを豊富に含みます。

・桜エビ(ゆで):690mg
・ししゃも(焼き):360mg
・牛乳:110mg
・ひじき(ゆで):96mg
・木綿豆腐:86mg

すべて100gあたりのカルシウム(日本食品標準成分表より抜粋)

以上、カルシウムの働き、摂取量の目安、過剰摂取/不足するとどうなるかについての解説でした。

 

参考文献

1.厚生労働省 日本人の食事摂取基準(2020年版) リンク

2.Nakamura K, Kurahashi N, Ishihara J, Inoue M, Tsugane S; Japan Public Health Centre-based Prospective Study Group. Calcium intake and the 10-year incidence of self-reported vertebral fractures in women and men: the Japan Public Health Centre-based Prospective Study. Br J Nutr. 2009;101(2):285-294. doi:10.1017/S0007114508993533 PubMed

3.Hofmeyr GJ, Lawrie TA, Atallah ÁN, Torloni MR. Calcium supplementation during pregnancy for preventing hypertensive disorders and related problems. Cochrane Database Syst Rev. 2018;10(10):CD001059. Published 2018 Oct 1. doi:10.1002/14651858.CD001059.pub5 PubMed

4.Thys-Jacobs S, Starkey P, Bernstein D, Tian J. Calcium carbonate and the premenstrual syndrome: effects on premenstrual and menstrual symptoms. Premenstrual Syndrome Study Group. Am J Obstet Gynecol. 1998;179(2):444-452. doi:10.1016/s0002-9378(98)70377-1 PubMed

5.Ghanbari Z, Haghollahi F, Shariat M, Foroshani AR, Ashrafi M. Effects of calcium supplement therapy in women with premenstrual syndrome. Taiwan J Obstet Gynecol. 2009;48(2):124-129. doi:10.1016/S1028-4559(09)60271-0 PubMed

6.Institute of Medicine (US) Committee to Review Dietary Reference Intakes for Vitamin D and Calcium, Ross AC, Taylor CL, Yaktine AL, Del Valle HB, eds. Dietary Reference Intakes for Calcium and Vitamin D. Washington (DC): National Academies Press (US); 2011. PubMed

7.Cumming RG. Calcium intake and bone mass: a quantitative review of the evidence. Calcif Tissue Int. 1990;47(4):194-201. doi:10.1007/BF02555919 PubMed

8.Xu L, McElduff P, D’Este C, Attia J. Does dietary calcium have a protective effect on bone fractures in women? A meta-analysis of observational studies. Br J Nutr. 2004;91(4):625-634. doi:10.1079/BJN20031085 PubMed

9.Miller GD, Jarvis JK, McBean LD. The importance of meeting calcium needs with foods. J Am Coll Nutr. 2001;20(2 Suppl):168S-185S. doi:10.1080/07315724.2001.10719029 PubMed

文部科学省 日本食品標準成分表2015年版 第2章 日本食品標準成分表 リンク