筋トレー知識・雑学

【筋線維の種類】速筋と遅筋

どーも、まことです。
今回は筋肉の種類について紹介していきます。

この記事のターゲット

・筋肉について基礎的な知識をつけたい人
・速筋・遅筋について全然しらない人

簡単な分類

もっとも広く知られている分類方法は
遅筋線維
速筋線維
だと思います。

これらを短縮して、遅筋・速筋と言ったりします。
これくらいであれば、筋肉について全然知識のないという人でも聞いたことのあるレベルではないでしょうか?

名前から想像できるように、それぞれの違いは以下のようになっています。
遅筋線維は、力の発揮の立ち上がりが遅い
速筋線維は、力の発揮の立ち上がりが速い

速筋線維しかない筋肉、遅筋線維しかない筋肉といのは存在せず、〇〇筋は速筋線維と遅筋線維が□対△という感じで入り混じっています。
ただ、この割合というのは、個人差があり、確実にこうだ!という風には決まっていません。

他にももっといろんな違いがあります。
それについても今回の記事で紹介していきます。

 

専門的な分類

筋肉には、遅筋線維と速筋繊維があると紹介しましたが、専門的には、もっと詳細な分類法があります。

専門的な分類の中でも、もっとも用いられるものはタイプⅠタイプⅡです。
さらにタイプⅡ線維はタイプⅡaタイプⅡxに分類されます。

タイプⅠは遅筋繊維であり、タイプⅡa、タイプⅡxは速筋繊維です。

それぞれの特徴を紹介していきます。

タイプⅠ

タイプⅠ線維の特徴は、疲労しにくく、有酸素的なエネルギー供給能力が高いけれど、素早く筋力を発揮できないという特徴をもちます。

これらの特徴をもつ理由としては、以下の3つがあります。
・ミトコンドリアが多い
・ミオグロビンが多い
・ATPアーゼが少ない

ミトコンドリアの役割は、酸素を使って、筋肉のエネルギー源であるアデノシン三リン酸(ATP)を作り出すことです。
酸素を使ってエネルギー源を作り出すので、有酸素的なエネルギー供給能力が高いと言えます。

ミオグロビンは、筋肉に酸素を運ぶ役割を担います。
ミトコンドリアが酸素を使ってエネルギー源を作り出してくれるので、ミオグロビンが多いことによって、より酸素を運んでくれれば、より多くのエネルギー源が作り出せるようになります。

ATPアーゼとは、日本語でいうと、アデノシン三リン酸分解酵素です。
上で、アデノシン三リン酸(ATP)は筋肉のエネルギー源となるものだと紹介しました。
ATPを分解することでエネルギーが得られますが、ATPアーゼという酵素が多いと、ATPの分解を促進し、一度により多くのエネルギーが取り出せるようになります。
残念ながらタイプⅠ線維には、ATPアーゼが少ないので、素早く筋力を発揮させることができないのです。

このような特徴を持つことから、ウォーキング軽いジョギングなどの運動強度は低いけれど時間が比較的長い運動のときにタイプⅠ線維は活躍します。

そのほかの特徴として、タイプⅠ線維は、タイプⅡ線維に比べて筋繊維の直径が細いという特徴があります。

 

「ATPがエネルギー源で、ATPを分解することによってエネルギーを取り出せる。」
これらの”エネルギー源”と”エネルギー”というのがこんがらがってしまう人は、ATPをガソリンと考えるとわかりやすいかもしれません。
エネルギーを得るためには、ガソリンがあるだけではダメで、燃焼させないといけない(ATPを分解)ということです。

タイプⅡx

タイプⅡx線維およびタイプⅡa線維は基本的にはタイプⅠ線維の正反対の特徴をもちます。
つまり、疲労しやすいが、素早い収縮が可能で、無酸素的パワーが高いという特徴です。

このような特徴を持つ理由も、タイプⅠの正反対の性質をもっているからです。
・ミトコンドリアが少ない
・ミオグロビンが少ない
・ATPアーゼが多い

タイプⅡ線維は、タイプⅠ線維に比べて、筋繊維の直径が太いです。

上記のような特徴を持つことから、ダッシュする時や高重量を扱う筋トレなどの短い時間で、大きな力が求められる場面で活躍します。

タイプⅡa

タイプⅡaはタイプⅠとタイプⅡxの中間的な特徴を持っています。
中間とは言いつつも、あくまで、タイプⅡの一種なので、タイプⅡxに近い特徴を持ちます。

タイプⅡa線維は、ランニングや水泳中などの少し強度が高く、でも比較的長時間続くような運動の時に活躍します。

 

以上を表にまとめると以下のようになります。
(上では、説明しやすさの観点からタイプⅠ→タイプⅡx→タイプⅡaの順番で紹介しました。でも特徴の連続性で並べるとタイプⅠ→タイプⅡa→タイプⅡxという順番です。)

タイプⅠ タイプⅡa タイプⅡx
パワー出力 低い 中間〜高い 高い
持久力 高い 低い〜中間 低い
筋繊維の直径 小さい 中間 太い
赤/白

 

余談ですが、魚には、赤身と白身がありますが、これは遅筋繊維と速筋線維の違いなのです。
マグロなどの常に泳ぎ続けるような魚は赤身魚(遅筋線維が多い)で、ヒラメなどの泳ぎまわらず、獲物を獲るときだけ泳ぐ瞬発力重視の魚は白身魚(速筋繊維が多い)です。

また、魚は筋繊維がはっきり別れて、切り身を見れば色の違いがパッと見てわかります。
一方、人間はこのように明確な区別はなく、入り混じっています。

 

筋繊維のサイズの変化

次に、タイプⅠ線維とタイプⅡ線維のサイズの変化についてです。

一般的にタイプⅠ線維よりも、タイプⅡ線維の方が、よりサイズの増加が大きいです。

あとでも紹介しますが、タイプⅠ線維とタイプⅡ線維の割合は、ほとんど遺伝的に決まると考えられています。
なので、遺伝的にタイプⅡ繊維の割合が多い人の方がそうでない人に比べ、得られる筋肉量のポテンシャルは多くなると考えられます。

いうまでもないと思いますが、遺伝的に決まるのはポテンシャルだけなので、良い遺伝子を持っていても、しっかりトレーニングをしなければ、遺伝的に劣っている人にも筋量で勝ることはできません。

 

筋繊維タイプの移行

次に、筋繊維タイプの移行について紹介していきます。
筋繊維タイプの移行というのは、タイプⅠ繊維だったものが、トレーニング等によってタイプⅡに変わるのかということです。

結論から言うと、タイプⅠからタイプⅡへの移行、その逆の移行も起こらないと考えられています。
その理由は、筋繊維に含まれる酵素の違いによるものと考えられています。
ただ、このような移行の可能性は、まだ十分に研究がされていないため、断定はできないそうです。

タイプの移行は起こらないとされていますが、サブタイプの移行が起こることは現時点でも研究により明らかにされています。
サブタイプというのは、上で紹介したタイプⅡa、タイプⅡxのaとxのことです。

タイプⅡx線維はトレーニングをすることによって、より持久力のあるタイプⅡaへと移行します。

 

筋肉への持久力トレーニングの影響

次に持久力トレーニングの筋肉への影響を紹介します。
ここでいう持久力トレーニングとは、ランニングなどの強度の高い有酸素運動と定義します。

持久力トレーニングを続けていると、トレーニング実施前よりも、楽に長距離を走れるようになるのは、皆さんも体感的にわかるかと思います。
これは、心肺機能がトレーニングに適応するおかげでもありますが、それだけではなく、筋肉の有酸素性能力も向上しているのです。

 

最後に

今回は、筋肉の種類について紹介をしました。

本当であれば、遅筋と速筋の違いを理解してもらい、その上で、トレーニングの組み方などの紹介ができればよかったのですが、長くなりすぎてしまうので、遅筋・速筋を意識したトレーニングの組み方については別の記事で紹介します。

・筋肉には、大きく遅筋繊維と速筋繊維に分類される。
・遅筋繊維は持久力が高い、速筋線維は瞬発力が高いのが特徴。
・遅筋繊維と速筋繊維の比率はほとんど遺伝的に決まり、トレーニングによっては変化しない。