筋トレー知識・雑学

【よくある勘違い】脂肪が筋肉に変わる【科学的説明】

【よくある勘違い】脂肪が筋肉に変わる【科学的説明】

どーも、まことです。
今回の記事では、筋トレ経験がない/浅い人によくある勘違いである「脂肪が筋肉に変わる」に関して解説していきます。

 

脂肪は筋肉には変わらない

脂肪は筋肉には変わらない

タイトルにてすでに言ってしまっていますが、脂肪が直接筋肉に変わることはありません。

理由は下記の2つです。

・脂肪と筋肉は分子の構成が異なっている。
・脂肪を筋肉に変換する機能が体内には備わっていない。

以上の2点から脂肪は筋肉には変わりません。
この2点について、より詳しく説明していきます。

脂肪の分子構造

一般にカラダについている脂肪というと、中性脂肪のことです。
中性脂肪は化学的な呼び方でいうと、トリグリセリドといいます。

トリは”tri-“という接頭語で、”3つ”のという意味で、トリグリセリドは3つの脂肪酸がくっついたグリセリドという意味になります。

分子構造は下図のようなEの形をしています。
Eの縦棒にあたるのは、グリセロールという分子で、Eの横棒にあたるのは脂肪酸です。

トリグリセリド

高校で化学を習っていればわかると思いますが、そうでないとこの図は理解できないかもです。
ただ、ここで知って欲しいのは、構成する原子なので、図は理解しなくでもOKです。

グリセロールは炭素原子(C)と水素原子(H)と酸素原子(O)で構成されます。
また、脂肪酸にはさまざまな種類がありますが、どの脂肪酸もCとHとOの3つで構成されます。

つまり、中性脂肪はCとHとOのみで構成されています。

 

筋肉の分子構造

筋肉はさまざまなアミノ酸によって、構成されています。

アミノ酸には、さまざまな種類がありますが、そのうち最も簡単な分子構造であるグリシンについて見てみましょう。

グリシンの分子構造は下図です。

グリシン
(Wikipediaより引用)

ここからわかるように、グリシンの分子は炭素原子(C)と水素原子(H)と酸素原子(O)と窒素分子(N)の4つからできています。

 

中性脂肪(トリグリセリド)はCとHとOの3つのみで構成されNはありませんでした。

このように中性脂肪が筋肉になるにはN原子が足りない、酵素などの働きがないと、これらは変換しあうことができません。
しかし、そのような働きをする酵素は体内にはありません。
そのため、脂肪が筋肉に変わることはありません。

 

筋肉は脂肪に変わる!?

筋肉は脂肪に変わる!?

脂肪は筋肉に変わりませんが、その逆の筋肉が脂肪に変わるはあり得ると言えるかもしれません。

というのも、体内でアミノ酸を脂肪(脂肪酸)に変えることはできるからです。
筋肉はたくさんのアミノ酸からできています。
体内でアミノ酸を脂肪(脂肪酸)に変えることはできるので、間接的に、筋肉は脂肪に変わると言えるかもしれません。

しかし、実際問題、勝手に筋肉が脂肪にどんどん変換されることは起きないです。
筋肉は常に分解・合成を繰り返しており、分解量と合成量が釣り合っていれば、筋肉量は変わりません。
栄養をしっかり摂らない場合などに、分解が優位になり、筋肉が減る、つまり、筋肉がアミノ酸に分解されていきます。
しかし、アミノ酸が脂肪(脂肪酸)に変わるのは、タンパク質やアミノ酸を過剰に摂取し、体内でアミノ酸過剰にあるときです。

 

どこからこの勘違いが生まれたか?

どこからこの勘違いが生まれたか?

次に、「脂肪が筋肉に変わる」という勘違いはどこから生まれたかについて考察してみます。

私が思いついたのは、下記の2つ。

・肥満の人が筋トレダイエットをしたのを見て勘違い。
・ボディービルダーを見て勘違い。

それぞれ説明していきます。

 

肥満の人が筋トレダイエットをしたのを見て勘違い

肥満の人が筋トレダイエットを成功させたのを見ると、脂肪が筋肉に変わったと勘違いするかもしれません。

実際には、脂肪を落として、新たに筋肉をつけているのに、外から見たら、どんどん脂肪が筋肉に変わっていくように見えるかもしれません。

肥満の人や運動をあまりしてこなかった人は、脂肪を落としながら、筋肉をつけやすいので、特にそう見るのかもしれません。

 

ボディービルダーを見て勘違い

ボディービルダーが増量期・減量期を繰り返しているのみると、脂肪が筋肉に変わったと勘違いするかもしれません。

ボディービルダーは増量期と減量期を繰り返しています。
増量期というのは、脂肪と筋肉を一緒につける期間。
脂肪は多少ついてもよいという覚悟で、たくさん食事をとって、筋肉を増やします。
減量期は増量期につけた脂肪を落とす期間。

なぜ、こんな面倒そうな事をやるかというと、そうでもしないと筋肉がつかないからです。
筋肉が多い人ほど筋肉はつきづらいです。
ボディービルダーは常人と比べ、遥かに多い筋肉がついているにもかかわらず、さらに筋肉を付けようとします。
なので、脂肪がつくくらいに栄養をたくさん摂らないと筋肉が増えてくれないのです。

減量期では、できるだけ筋肉を残して、脂肪のみを落とします。
通常、ダイエットをすると、脂肪だけでなく、筋肉も落ちてしまいます。
しかし、ボディービルダーは、徹底的に栄養管理をして、できるだけ脂肪のみを落とすようにします。

その結果、脂肪が筋肉に変わったかのように見える。
ボディービルダーのカラダの変化は下記のような流れです。

バキバキのマッチョ
→筋肉もついているけど、脂肪もつくのでぷよぷよマッチョ(増量期)
→脂肪だけ落として、さらなるバキバキのマッチョ(減量期後)

実際は、増量期に脂肪と筋肉をつけて、減量期に脂肪のみを落としているのですが、一般の人が見ると、脂肪がついたあと、筋肉に変わるに見えるのかもしれません。

 

以上、「脂肪は筋肉に変わらない」の科学的な解説でした。